日本科学未来館
 
 2005年9月1日、日本科学未来館に行ってきました。ここは宇宙飛行士の毛利さんが館長をなさっています。「船の科学館」にもほど近く、博物館のハシゴによいでしょう。
 未来館では一気に6階まで吹き抜けになっているロビーが素晴らしいです。入館だけなら無料です。映像ライブラリの利用が無料でもできますが、展示コーナーに入るにはチケットを購入する必要があります。
 券売機でチケットを購入し、クリップで胸につり下げて利用します。
 ここは、展示された物をただ見るだけの従来型の博物館ではなく、体験型・実演型のミュージアムです。ほとんどの展示コーナーで展示解説員(インタープリター)がわかりやすく解説・実演してくれます。わからないこと、疑問に思ったことはどんどん質問しましょう。
 もう終わってしまいましたが、お子さんの夏休みの研究課題にうってつけというだけでなく、大人の探求心も満たしてくれます。
 まずは1階「地球環境とフロンティア」の展示からご案内しましょう。
 最初に目を引いたのは、100%電池エネルギーで走行する高性能低公害車です。超ロングサイズのボディにビックリしますが、普通乗用車サイズのものも近々販売予定らしいです。
 タイヤが3軸なのは、床下に装着してある重いバッテリーを支えるためなんだとか。
 電池で走るから当然音は静か、排気ガスも出さず、それでいてスピードや燃費は普通の自動車並みの性能があるということでした。道路がこういう車だけになったら、車による騒音問題は解決です。早く普及して、手ごろな価格になってもらいたいものですね。
 最近、街のあちこちにチャージのための充電ステーションができつつあるそうです。
 これは生分解性プラスチックです。従来の石油から作られたプラスチックと違い、土壌に済んでいる微生物によって分解されやすい成分でできています。
 わたしたちの周りにも少しずつこうした生分解性プラスチックの商品が増えてきていますが、やはりまだまだコスト高なことから、少ない状況です。
 こうした商品がもっと増えて、少しでも自然を汚さず、環境に影響を与えない生活を送りたいものですね。
 水素を使って燃料電池を作動させ、車を動かす実験です。展示解説員のお姉さんがわかりやすく説明してくれます。
この原理で動く自動車も販売されていますが、まだまだ高くて、一部の公用車で採用されているそうです。
 このフロアでは他に、微生物の物質分解能力を活用して汚れた土壌を浄化・修復する技術(タンカー事故のオイル流出のときに活躍します)の紹介や、環境共生型住宅の展示などがあります。
 次に3階(2階はありません)です。このフロアの目玉は、なんといっても二足歩行ロボット・アシモ君でしょう。
 ニュースなどでご覧になったことのある方も多いと思いますが、実際に見ると、意外と小柄なのでちょっとビックリ。
 でも、「中に誰か入ってるんじゃないの?」と思うほど滑らかで自然な動作で歩いたり、フラダンスしたり、段を登ったりしていました。
 まだまだプログラミングされた通りの歩行や受け答えしかできませんが、ここから様々な可能性が想像できます。
 例えば、どんな家事でもこなせちゃうお手伝いロボットとか(一家に一台の時代が来たらいいですね)、危険な災害現場で人命救助する救助ロボットとか、一人暮らしの人の話し相手や介護をする介護ロボットとか、夜のビルを警備するガードロボットとか。アニメのように工事現場で働いたり、戦場で戦ったりというロボットも現れるかもしれません。
 最後のはちょっと願い下げですが、これからの研究によりわたしたちの生活に役立ってくれるロボットができることを期待したいものです。
 この他に、自分でリモコン操縦できる「ライドカム」のコーナーもあり、まるで実際にそのロボットに搭乗しているかのような実演が楽しめます。
 これは超伝導を利用したUFO。アルミでできた床の上でUFOの下に取りつけられた磁石の円盤が急速回転し、発生した電気の力によってUFOが浮き上がるのです。
 展示解説員のお姉さんが超伝導の仕組みを基本からわかりやすく教えてくれます。時々ニュースでも解説されることのある超伝導ですが、実際に銅と磁石を手に持って試してみると、とてもすんなりと理解することができました。
 リニアモーターカーのミニチュアも展示されており、停めたり走らせたりして、超伝導について理解を深めることができます。
 またこのフロアでは他に、マイクロマシン、ナノテクノロジーなどの展示や実演もあります。
 5階の宇宙居住棟です。
 スペースシャトルやステーションの住居棟を再現したもの。シャワールーム、トイレ、個室などがあり、実際の宇宙生活の一端を実感できます。
 天井に収納棚があって、どんどん物を詰めこんでしまっても、開けたときにどどっと落ちてくることがないので便利だということです。
 個室です。無重力の宇宙では、こうした寝袋状のベッドで固定しないとフワフワ浮いてしまいます。でも、寝心地は地上よりもはるかにいいそうです。というのも、寝返りを打つことがないから、非常に熟睡できるんだとか。では、なぜ寝返りを打たないのか? 固定しているからではありませんよ。答えは、無重力だから。・・・です。
 他にもシャワールームも展示されていましたが、現在では水を使ったシャワールームは使ってないそうです。無重力のため水が玉状に固まってしまい、体を洗えないのだとか。そのかわりアルコールで体を拭いたり、洗い流さないシャンプーで髪を洗ったりするんですって。
 向井千秋さんがシャンプーしている様子がVTRで観ることができます。
 また近々、野口宇宙飛行士が宇宙で食べたカップヌードルが展示される予定だそうです。
 モーションライド。ディズニーランドの「スターツアーズ」のようなアトラクションで、いつも行列が出来ていました。
 揺れ動くライドに乗って地底に潜り、マグマを見たり、宇宙に飛び出したりして、地震のメカニズムを学びます。巨大地震の揺れも体験でき、結構スリリングです。
 乗り物酔いしやすい人は要注意。
 海洋探索船「しんかい2000」の展示。
 このフロアでは他に宇宙、人体、ゲノムなどの展示があります。DNAのコーナーでは、パネルに手のひらを乗せるとスキャンして細胞、そして核、さらにはその人のDNAまでも映しだしてくれます。
 そして、6階はドームシアター・ガイア。
 2つの球形シアターから構成されており、一つは「プラネタリウム メガスターII cosmos〜新しい眺め」 。
 現在のわたしたちが空気が澄み、街の灯りもない暗い場所で夜空を見ることはなかなか困難になっています。そんな最高の条件で見上げる天の川を、このプラネタリウムで観ることができます。
 天の川とはいったい何か? その淡い雲の川のようなものの正体は、銀河系を内側から眺めた姿であり、無数の星の集まりなのです。そしてその天の川銀河も、宇宙に無数ある銀河系の集団の一つでしかなく、銀河系の集団は泡のように固まって密集しています。
 その密集した銀河を遠くから見たコンピュータグラフィックの映像や、宇宙全体の想像図はまさに圧巻。地球って、人間って、なんてちっぽけな存在なんでしょう・・・。
 池袋サンシャインシティのプラネタリウムよりはドームの小さなプラネタリウムですが、純粋に宇宙の姿を探求したいにはきっと満足できることでしょう。
 そしてもう一つのシアターは、全天周映画「アースストーリー〜恐竜の進化とヒトの未来」です。いずれも上映時間が決められており、整理券が配られています。
 構成の便宜上このドームシアターを最後に紹介しましたが、ご覧になりたい方は、まずこちらの整理券をもらいに直行した方がいいと思います。非常に人気ですので、早めにどうぞ。
上映スケジュールは未来館のHPでご確認ください。
 ここでは紹介し切れませんでしたが、とにかく最先端の医学、物理学、天文学などの展示が目白押しでした。全部ゆっくり見ていたら、たぶん丸1日はかかると思います。ぜひお子さんとご一緒に、ゆっくりと科学の世界に浸ってください。
 
 日本科学未来館DATA 公式サイト
  ◇住所:東京都江東区青海2-41
  ◇電話:03-3570-9151
  ◇開館時間:10:00〜17:00
  ◇休館日:毎週火曜日(祝日、春・夏・冬休みにあたる場合は開館)
  ◇入館料:大人500円、18歳以下200円(土曜日は18歳以下は無料になります)
  ◇駐車場:車175台(最初の1時間は300円。その後30分ごとに100円が加算されます)
  ◇無料巡回バスが停まります。詳しくはこちらをご覧下さい。
  ◇交通:ゆりかもめ「船の科学館駅」下車、徒歩約5分。もしくは「テレコムセンター」下車、
       徒歩約4分。


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